caffeLittlewoods#1370 サーキットウルフたる所以
昔むかしのことでした。
俺が某Cモータースに努めてた20年ぐらい前
数台のロータスヨーロッパに乗ったことがある。
どれもこれも決して良い状態とは言えず・・・(と言うよりボロばっか)
「サーキットの狼」世代の俺は幻滅したことを憶えている。

だって、ライバルのポルシェ930RS、カウンタック、ミウラ、ディーノ達は
当時だって今だってスーパーカーだが
そのライバルたちにことごとく勝利するヨーロッパはゴミ扱い・・・


そして20年の月日が流れ・・・


お客様でもあり、走り仲間のKさんからヨーロッパを譲ってもらった。
オールペンも終わらせ、整備も終わらせた。
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やっぱり丸いライトはいい。
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ハヤシにも似たアルミはど真ん中だ。
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一本ワイパーに憧れスカイラインのワイパーを一本外したこともある。
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後方視界は見た目よりかなり良い。
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シフトは定番のガタも無く気持ちよく入る。


イギリス車は壊れるし整備も大変と言うイメージがありますが
実はパーツの流通は古い国産なんかより遥かにイージー。
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電動ファンもスイッチ手動から85度自動に変更。
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何故か右側がダメになるハブとドライブシャフトを交換した。
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古いだけあって歯車がかなり減っている。

タイヤもDUNLOP RACING CR65 450L-13に交換。
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当時のレーシングタイヤ!このパターンが似合うよねぇ。
プラモデルでしか見たことないぜ(笑)


ここまでやって走らせないわけにはいかないねぇ(笑)
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車検を取得して早速試運転に出かけることにした。
チョークを引いてやればこの季節でもエンジンをかけるのに苦労はしない。

エンジンさえあったまってしまえばアイドリングだってシッカリしてる。
クラッチもどちらかと言うと軽い部類にはいるだろうねぇ。

座席は当然タイトだ。
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ハンドルを切ると肘がセンターコンソール(右はドアポケット)にぶつかってしまう。
(こんなんで運転できるのか???)


東名東京インターを港北パーキングエリアに向けて走り出した俺は
すぐさまいつもの景色との違いに驚いた。

低い・・・

高速道路の騒音壁の先に見えるのは空だけ・・・
大型トラックの横を通る時は大きなタイヤしか見えない・・・
(トラックの横を走るのは危険だぞ、これは)

そんな事を考えてた矢先だった。

車線の右側を走ってたはずが一瞬にして左側へ持ってかれた!
(危ない!)

わずかに路面にあるワダチが車幅に合わないのである。
それにしても、ピーキーなステアリングだ。
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(これは真直ぐ走るのにもコツがいるなぁ)

ようやく港北パーキングに着く頃には身体が緊張で固くなっていた。
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ここで試運転に同行してくれるS氏と合流。
このC36も日本で有数の程度の良さだろう。

朝ごはんを食べながらその日のルートを決めた。
「厚木から小田厚に入って小田原から西湘バイパスで帰って来ましょう!」

気持ちも新たにパーキングを後に・・・。
だんだんクルマに慣れてきたので徐々にアクセルを開けてみた。
キャブからは「クゥォ~~~~ン」と言う吸気音
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アクセルを開けすぎると「ゴボゴボゴボゴボ」と失速。
(さすがにインジェクションと同じようにはいかないぜ)

シフトチェンジの時には最大限気を使ってダブルクラッチをするが
この個体、ギア鳴り一つしない。

メーターも全て生きている。
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(右から電圧、オイルP、水温、燃料)

それから驚くほど乗り心地が良い。
(車高の低さが頭に残ってるから・・・だけではない)

100kmの巡航は退屈になるぐらい快適なのである。
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ただ、4速マニュアルであるので回転数は3500回転ほど回っている。

前方に80kmぐらいで走ってるトラックが見えてきた。
(横を長い時間走るのは危ないから速やかに抜こう)

後方確認して追越車線にハンドルを切った俺は急いでステアリングを戻した。
(このクルマ4WSか?しかも高速巡航なのに後輪が外側向いたんじゃないか?)

ま、曲がりすぎる・・・

真直ぐ走りにくいのはワダチだけの問題じゃないな。

拳一つ分ハンドルを切るだけで良いのだ。

そんな事を考えてるうちに厚木が近づいてきた。

左車線に拳一つ分のレーンチェンジしながら
(あれ?どこ入るんだっけ???)

初めて走る道じゃないって言うか、むしろ走り慣れた道なのに・・・
(景色が違う)
標識の位置がいつもの位置じゃないのだ、車高が低すぎて・・・

アタフタしてるうちに通り過ぎたことが判明(笑)
中井パーキングでSさんに誤り、御殿場へルート変更。

御殿場から箱根を超えて小田原に向かうことにした。

ワインディングに入ったとたん、ヨーロッパはサーキットウルフと変貌した。
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(S氏の車載カメラ画像を借用)


普通ならコーナーで外側に膨らもうとする横Gに対し
クルマがどれだけ踏ん張れるか?って感じながら走るのだが
このサーキットウルフは真逆の心配をドラーバーに投げつけた!
曲がり過ぎて内側のガードレールに接触しないかどうか心配してる俺が居た。

以前、アルファスッドが「オンザレール」で曲がるのに驚いたが
それどころではない・・・怖いぐらいなのだ・・・

ワインディングも下りにはいり俺はタイヤのことを思い出した。
古びたパターンに固いコンパウンド。
触っただけでグリップしないことが解ってたからだ。
(なんでこんなにグリップするんだろう???)
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と、思ったその時である!

飛び込もうと思ったコーナーが思ったよりタイトだ!

初めてのフルブレーキング

フロントタイヤは当たり前のようにロックし
切ったハンドルがむなしくなるほどに
クルマは真直ぐガードレールに向かった。

危ない!

俺は反射的にブレーキペダルを開放した・・・
その瞬間にウルフは何もなかったかのようにコーナーの内側へ頭を向けたのだ。

俺の額には薄らと汗が、後方にはタイヤからでた真っ白な煙だけが残った。

今になってようやく、あの固くなったダンロップクラシックレーシングタイヤが
全くグリップしていなかったことに気付いたのだ。

確かに思い起こせば
ココまでのコーナーでブレーキはほとんど必要なかったわけで

車体が軽いから横Gもタイヤにはかかっていなかったんだ・・・

その後は縮こまった俺のせいでウルフはすっかり狼から猫へと変わっていた(笑)
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小田原でタイヤを触ってみるとリアにはかすかに温度が入っていたが
フロントはひと肌程度であった。

西湘バイパスから国道1号→134号へと入ったところで
(ガッ○ィーナでトイレ休憩でもするか)

「もしも~し、悦○さんガッティーナに居らっしゃいます?」
「あぁ、あのねヨーロッパ調子いいの?江の島、江の島に向かってくれる?」
「え?江の島?江の島に何か?」
「あのねちょうどね・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・サンバーの試運転にね・・・
・・・・・・・・・・・」

悦○さんの意味の解らな話を聞いてたその時である!
旗を持った人影が俺のヨーロッパの前に飛び出してきたのである
たいしてスピードも出ていなかったのでユックリスピードを落とした。

その旗には「止まれ」の文字。見覚えのある青い制服・・・
(なんだお巡りさんじゃん)
「何かあったんですか?」
「何かじゃないですよ!携帯電話の取締りだから、脇の道は行って」

切符を切られたその後は記憶が無いまま江の島へ向かった。
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そして・・・いつも間にかサンバーとの写真撮影・・・
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「リトコバ!写真はもっと低い所から撮らないとダメよ!」
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身体はるなぁ・・・もうどうでもよくなっていたんだけど・・・先輩を見習って
「これでどうです?」
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「凄い良いじゃん!」
「あ、ありがとうございます・・・どうします?この後?」
「あ、俺は時間がないからね、さよなら~!」
いつもどうり、このカリスマ猫社長のペースで終わった。

俺はその時、思い出したように尿意を催したのである。

(おわり)


追伸、冬の峠は塩カル多いから洗おう!
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by e-littlewoods | 2015-02-03 22:08 | 俺です。
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自称・日記王子コバさんとネコネタ収集係カボさんの猫とクルマのお話です。
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